9/2(水)

アンパンマンの主題歌を覚えているだろうか。


「そうだ恐れないで皆の為に 愛と勇気だけが友達さ」


あまりにも有名なイントロである。
今日テレビでアンパンマンの作者であるやなせたかし氏が出ていたのを見てふとこの一節を思い出したのであるが。
アンパンマンには仲間がいる。カレーパンマンやショクパンマン、ジャムおじさん等。

この20年一度も気づくことはなかったのだが・・・もう一度見てみよう。


「そうだ恐れないで皆の為に 愛と勇気だけが友達さ」


「そうだ恐れないで皆の為に 愛と勇気
だけが友達さ」


なんということであろうか。友達は愛と勇気だけとハナから断言しているではないか。
アンパンマンにはそれ以外の友達などいないのである。カレーパンマンから始まる一連のアンパンマンの同志
ともとれる脇役達であるが、アンパンマンにとってはどうでもよい存在だったのであろうか。何を考えているのか。

しかしもう少し深く考えてみると恐らくそうではない。
アンパンマンはヒーローである。正義の味方。公正なジャッジの下に悪を裁く、裁判官である。例外は無い。
ここにアンパンマンの苦悩があったのであろう。悪を裁くのに私情は挟んではいけないのである。ジャムおじさんが
悪に寝返ればアンパンマンは彼を裁くであろう。いや、裁かなければならない。何故ならそうしなければ些細な悪戯で毎度毎度
人々を困らせているバイキンマンを山の向こうに吹き飛ばす事を正当化出来ない。何が正義で何が悪だ、という問題は
また別にする。

アンパンマンは恐らく、中立的な立場から悪を裁かなければならない故に、自ら友という存在を拒んだのだろうか。
愛と勇気だけが友達、という一節からそれを感じざるをえない。悲しきかな、正義のヒーローとしての宿命がそこにはあった。
アンパンマンは正しく、真なる意味での正義のヒーローではあるまいか。愛と勇気の名の元に悪を裁く、ザ・ジャスティス。
やはり彼はヒーローだったのである。



という事を今日のバイトの間ずーっと考えていました。(終)

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